国宝犬山城の城下街の中心地に位置します
コンテナ7台を配列した商業施設にポケットパークを内包させました
コンテナが 各店舗、トイレの機能を持っています
各店舗は独立して全て露地空間に面した店舗となっています。
この土地は2015年火事で7棟焼けた跡地です
不幸な出来事で歴史ある街並みが一部無くなってしまいました
建築はその1区画としての復興第1弾となります
背景から単なる観光客向けの商業施設にはしたくなく、
地元の人々から愛される施設にしたいと思い設計しました。
城下街であることから、道に対して間口は狭く奥に長い敷地構成となっていて、
そこに新たな露地空間をつくりだして、植栽を施し小さな公園をつくっています
敷地の中央付近には既存の井戸が残っており
この井戸を過去とつながる象徴として積極的に残すことを考え、
井戸水を生かした水広場を演出しました
火事跡という歴史をも記憶にとどめたいという事から水というキーワードは大切なものと考えました。(道に面する門の瓦には「水」という文字を入れ込みました)
この土地は20年の借地権ということもあり、環境の面・経済の面から考えコンテナの利用を考えました
期限付の建物からスクラップアンドビルトという無駄をなくし環境にやさしい建物のあり方を探りました
防火の方向から考えても、同じ過ちをおこしてほしくないというメッセージです。
温熱環境・景観から、屋根にはデッキ材、壁は木材にて装飾されています
外壁の材料はほぼ東濃桧 間伐材・下地材を利用しています
木曽川沿いに位置する犬山市、その上流にある檜の産地とのかかわりは
とても大切なものと考えています
山や森が荒れると水も汚れ下流である平地や海にまで影響が出てきます
自然は全て循環であり、生活環境を整えることは まず、森を守ることが重要と考えています。間伐材をコンテナに張り、室内環境を整えながら、木材の良さを五感で感じていただく場をめざしました
地域の木材を利用することが自然環境・生活環境を守ることにつながると知っていただきたいです。
各コンテナはそれぞれ異なる木の装飾(東濃檜)が施されています
江戸切子文様・格子凹凸・積み木など全て異なるデザインとして
日本の文化を再認識するよう努めました。「木の文化」である日本らしさを演出しています。屋上デッキのテーブルにすわり、歴史ある犬山の瓦屋根の街並みを眺めながら、人々が自然・歴史・文化・街について語らう場になってほしいと思っています。
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