生産性が上がらないのは人のせいではない。オフィス環境が組織の未来を決める理由。「ひとりごアート」

生産性が上がらないのは人のせいではない。オフィス環境が組織の未来を決める理由。「ひとりごアート」

「社員の生産性が上がらない」
「コミュニケーションが不足している」
「働き方改革を進めても成果が出ない」

こうした悩みを抱える経営者や管理職の方は少なくありません。

そして多くの場合、

その原因は「人」や「制度」にあると考えられています。
評価制度を見直す、ITツールを導入する、研修を強化する。

しかし、それでも状況が変わらないケースが多いのはなぜでしょうか。

その理由は、見落とされがちな“ある要素”にあります。

それが、オフィス環境=空間です。

空間は、人の思考と行動を静かに支配している

環境心理学の研究では、人間の認知や行動は周囲の環境に大きく影響を受けることが明らかになっています。

たとえば、心理学者ロバート・ソマーの研究では、
座席配置や距離がコミュニケーション頻度に大きな影響を与えることが示されています。

また、ハーバード・ビジネス・スクールの研究では、
オープンオフィスに変更した企業で、対面コミュニケーションが約70%減少したという結果も報告されています。

つまり――

空間は「人をどう動かすか」を無意識に決めてしまう力を持っているのです。

なぜ働き方改革だけでは成果が出ないのか

近年、多くの企業が「働き方」を変えようとしています。

・フリーアドレス
・テレワーク
これらは非常に重要な取り組みです。

しかし、空間設計が伴っていない場合、逆効果になることもあります。

たとえば、

・集中したいのに周囲が騒がしい
・会話したいのに適切な場所がない
・居場所が定まらず、心理的に不安定になる

こうした状態では、人は本来の能力を発揮できません。環境心理学ではこれを「環境ストレス」と呼びます。

生産性を高める空間には共通点がある

では、どのようなオフィスが生産性を高めるのでしょうか。

複数の研究から見えてくるのは、以下の3つの要素です。

コントロール感(Control)

自分で環境を選べる、調整できるという感覚。

温度、照明、座席、作業場所などを主体的に選べる環境では、ストレスが軽減され、生産性が向上することが確認されています。

②多様性(Variety)

一つの空間で全てを解決しようとしないこと。

集中、会話、リラックス、偶発的な交流、それぞれに適した場所を用意することで、行動の質が変わります。

意味性(Meaning)

その空間が「何のためにあるのか」が明確であること。人は意味のある場所に長く滞在し、主体的に関わる傾向があります。

オフィスは「経営資源」である

ここで重要なのは、オフィスを単なるコストとして捉えないことです。オフィスは、

・人材の能力を引き出し
・組織文化を形成し
・企業価値を高める

極めて重要な経営資源です。

実際に、英国のCABE(建築環境委員会)の報告では、
オフィス環境の改善によって最大で24%の生産性向上が見られたとされています。

地域とつながるオフィスという視点

ここで、もう一つ重要な視点があります。それが、地域との関係性です。

従来のオフィスは「閉じた空間」でした。しかし現在は、企業が地域社会とどう関わるかが問われています。

・地域に開かれたラウンジ
・イベントやセミナーの開催
・異業種との交流の場

こうした要素を取り入れることで、オフィスは単なる業務空間から、「価値が循環する場」へと変わります。

空間が変わると、何が起きるのか

実務の現場では、空間を見直すことで次のような変化が起きています。

・社員同士の自然な会話が増える
・滞在時間が伸びる
・新しいアイデアが生まれる
・離職率が下がる

これらはすべて、「人を変えた」のではなく、「環境を整えた」結果です。

こんな課題を感じていませんか?

・社員のパフォーマンスにばらつきがある
・組織に一体感がない
・新しい価値が生まれにくい
・オフィスがただの作業場になっている

もし一つでも当てはまるのであれば、その原因は「人」ではなく、「場の設計」にあるかもしれません。

空間戦略というアプローチ

私たちは、単にデザインをするのではなく、

・どのような組織をつくりたいのか
・どのような行動を生み出したいのか
・そのために必要な環境は何か

を起点に、空間を設計します。これは「設計」ではなく、経営と一体となった戦略です。

まずは対話からはじめませんか

空間の課題は、図面だけでは見えてきません。現場の使われ方、人の動き、言葉にならない違和感。それらを丁寧に読み解く必要があります。

ご相談メニュー

オフィス環境診断(初回無料)
図面や写真をもとに、現状の課題と改善の方向性を整理します。

空間 × 経営 対話セッション
木の香りと静けさに包まれた空間(森と川に咲く花)で、組織の未来についてじっくり対話します。

オフィスリノベーション相談
移転・改修・部分改善など、状況に応じてご提案します。

最後に

生産性を上げるために、人を変える必要はありません。制度を増やす必要もありません。

まず整えるべきは、人が本来の力を発揮できる「場」です。

空間が変われば、人が変わる。
人が変われば、組織が変わる。
そして、企業の未来が変わる。

・体験価値を収益につなげるには、空間全体の設計が重要になります。こちらで整理しています。https://kajiura-a.com/archives/blog/19754

・設計事務所の選び方 紹介で25年つづいてきた理由。こちらで整理しています。https://kajiura-a.com/archives/blog/19721

・選ばれ続ける空間ブランディング、経営戦略。こちらで整理しています。https://kajiura-a.com/archives/blog/19737

・問い合わせ https://kajiura-a.com/contact/

梶浦博昭環境建築設計事務所 https://kajiura-a.com/ 『空間 × 感性 × 経営』

~ 見えない価値を、設計する~【名古屋・愛知・岐阜・三重を中心に25年の実績】

建築家 梶浦博昭|note   インスタアカウント kajiuraarchitect

<愛知県>名古屋市・尾張旭市・岡崎市・西尾市・高浜市・刈谷市・東海市・犬山市・小牧市・一宮市・稲沢市・春日井市・北名古屋市・江南市・扶桑町・あま市・津島市・日進市
<岐阜県>岐阜市・羽島市・大垣市・本巣市・山県市・養老町・郡上市・岐南町・海津市・各務原市・美濃加茂市・御嵩町・東白川村
<三重県>桑名市・四日市市
<福井県>越前市・福井市・敦賀市
<富山県>射水市
<京都府>京都市
<山口県>柳井市
<福岡県>福岡市・北九州市
<東京都>江東区
<海外>中国上海・中国張家港
にて新築工事・リノベーションの設計・監理の実績。

お知らせ / News