MUSE Design Awards 2026で金賞・銀賞|愛知の店舗設計・既存建築リノベーション「ひとりごアート」

MUSE Design Awards 2026で金賞・銀賞|愛知の店舗設計・既存建築リノベーション「ひとりごアート」

MUSE Design Awards|蕎席 雅山が金賞、森と川に咲く花が銀賞

このたび、国際的なデザイン賞 MUSE Design Awards 2026において、梶浦博昭環境建築設計事務所が設計した2つの建築が受賞しました。

愛知県春日井市の「蕎席 雅山」が、Architectural Design – Hospitality部門で Gold Winner(金賞)

愛知県一宮市の「森と川に咲く花」が、Architectural Design – Adaptive Reuse部門で Silver Winner(銀賞) を受賞しました。

一つは新築の店舗。もう一つは、築70年の工場を再生した既存建築のリノベーションです。

用途も成り立ちも、完成した姿も大きく異なります。それでも、設計の出発点は同じです。

人も、場所も、目的も違う。だから、建築の答えも一つではない。

蕎席 雅山|店舗設計は「蕎麦を味わう時間」から考える

愛知県春日井市の「蕎席 雅山」は、18席の小さな蕎麦店です。
蕎席 雅山の建築事例を見る

店舗設計では、客席数や厨房、動線、外観、インテリアなど、多くの条件を整理する必要があります。

しかし雅山では、その前に、

「ここを訪れた人に、どんな時間を過ごしてほしいのか」

から考えました。

道路から前庭へ入り、深い軒の下を通って店内へ進む。
少しずつ外の世界から離れ、木に包まれた空間へ入っていきます。

席につくと、庭や周囲の風景が見える。
そして、静かに蕎麦を味わう。

この一連の時間そのものを、雅山という建築として考えました。

そのため、前庭、深い軒、円弧を描く平面、東濃檜、光、里山の借景、人の動きまでを一つの体験として組み立てています。

形を先に決めたのではなく、人の動きや視線、料理を待つ時間、食べる時間、外の風景との関係から、建築の形を導いています。

店舗の価値は、見た目だけではつくれない

店舗設計では、「目立つ建物にしたい」「印象に残る店にしたい」というご相談をいただくことがあります。

もちろん、外観やインテリアの印象は大切です。
しかし、私たちがさらに考えるのは、

なぜ、その店に行きたくなるのか。

「ここで食べたい」
「また来たい」
「誰かを連れてきたい」

そう思う理由は、見た目だけではありません。

店へ向かう時間、扉を開ける瞬間、席から見える景色、素材に触れた感覚。
そうした体験の積み重ねが、その店の記憶になります。

私たちは店舗設計を、建物をつくることだけとは考えていません。

事業の魅力や、その店にしかない価値を、空間としてどう伝えるか。

そこまでを建築の仕事として考えています。

森と川に咲く花|築70年の工場を再生し、人が集まる場所へ

愛知県一宮市の「森と川に咲く花」は、築70年の工場を再生した建築です。
森と川に咲く花の建築事例を見る

既存建物をリノベーションするとき、すべてを新しくすることが正解とは限りません。

長く使われてきた柱や梁、壁、床には、その建物が過ごしてきた時間があります。

だから森と川に咲く花では、

何を残すのか。
何を変えるのか。
何を新しく加えるのか。

を一つずつ考えました。

現在は、コワーキング、カフェ、展示、会議、学びなど、さまざまな活動に使われています。

働く人がいる。
学ぶ人がいる。
偶然出会い、話をする人がいる。

完成した建築に、人の活動が少しずつ積み重なっています。

私自身もこの場所を運営しながら、建築が人の集まり方や事業にどのような影響を与えるのかを日々確かめています。

リノベーションで本当に考えるべきこと

リノベーションの相談では、

「どこまで壊すのか」
「どこを新しくするのか」
「いくらでできるのか」

という話から始まることが多くあります。

もちろん、どれも重要です。
ただ、その前に考えたいことがあります。

「この建物を、これから何のために使うのか。」

建物を残すこと自体が目的ではありません。
古いから残すのでも、新しい方が良いから壊すのでもありません。

誰が使うのか。
どんな事業や暮らしにつなげたいのか。
5年後、10年後に、どんな場所になっていてほしいのか。

そこから、

残すのか。
変えるのか。
増築するのか。
建替えるのか。

を判断します。

森と川に咲く花も、単に「築70年の工場を再生した建築」ではありません。

今回のMUSE Design Awardsでは、完成した建物だけでなく、そこでどのような活動が生まれ、人が集まる場所として現在どう使われているのかまで含めて紹介しました。

建築は、完成して終わるものではありません。

人に使われることで、価値が育っていく。

森と川に咲く花は、そのことを私自身が日々確かめている場所でもあります。

新築とリノベーション。違う建築に共通すること

雅山は新築。
森と川に咲く花はリノベーション。

完成した姿はまったく違います。
しかし、私たちの設計の出発点は同じです。

「この場所は、何のために存在するのか。」

建築の相談を受けるとき、私たちは図面を描く前に、さまざまな話を伺います。

なぜ、この事業を始めるのか。
会社として、これからどこへ向かいたいのか。
どんな人に来てもらいたいのか。
そこで働く人に、どんな時間を過ごしてほしいのか。
5年後、10年後に、この場所がどうなっていてほしいのか。

そうした話の中に、建築の手掛かりがあります。

ご要望をそのまま形にするのではなく、
その奥にある「本当に実現したいこと」を一緒に見つける。

そこから、その場所に必要な建築を考えていきます。

「何を建てるか」が決まる前から、設計は始まっています

私たちのところへ相談に来られる方が、最初から明確な答えを持っている必要はありません。

「新築かリノベーションか迷っている」
「古い建物を残す価値があるのか分からない」
「土地はあるが、どう活用すればよいか分からない」
「会社の次の拠点を考えているが、まだ構想段階」
「クリニックを承継するので、これからの姿を考えたい」
「店舗をつくりたいが、この店らしさをまだ整理できていない」

そんな段階からでも構いません。

むしろ、建物の形や方法が決まりすぎる前だからこそ、一緒に考えられることがあります。

梶浦博昭環境建築設計事務所では、建物だけを見るのではなく、事業、働き方、人の集まり方、その場所が持つ可能性まで含めて考えます。

何を建てるかを決める前に、何を実現したいのかを考える。

そこから、設計は始まっています。

海外での評価を、次の建築へ

今回、新築の店舗と既存建築のリノベーションという、まったく異なる二つの建築が国際的に評価されました。

受賞は大変嬉しいことです。
ただ、私たちにとって賞そのものが目的ではありません。

雅山では、今日もお客様が蕎麦を味わっています。
森と川に咲く花では、今日も人が働き、学び、集まっています。

建築が実際に使われ、人や事業の価値につながっていること。

その積み重ねが第三者から評価されたことに、今回の受賞の意味があると考えています。

そして、この経験を次の建築へ活かしていく。

人が集まる理由を考えること。
その場所で過ごす時間を考えること。
その人や事業に必要な価値を、建築として形にすること。

これからも、その姿勢を変えずに設計していきます。

依頼してくださる方の「ありたい姿」を、建築にする

建築家の仕事は、自分の作品をつくることではないと考えています。

私たちが大切にしているのは、

依頼してくださる方が、これからどうありたいのかを一緒に考え、それを建築として形にすること。

同じ店舗は二つありません。
同じ会社も、同じ土地もありません。

だから、毎回同じ答えにはなりません。

人も、場所も、目的も違う。
だから、建築の答えも一つではない。

その人、その会社、その土地だからこそ生まれる建築を探していきます。

今回受賞した「蕎席 雅山」と「森と川に咲く花」が、まったく違う姿をしているのも、そのためです。


建築について考え始めたら、ご相談ください

梶浦博昭環境建築設計事務所は、愛知県一宮市を拠点に、名古屋・愛知・岐阜・三重を中心として、店舗、オフィス、クリニック、事業拠点、宿泊施設、住宅などの新築・リノベーションを設計しています。

新築かリノベーションか、まだ決まっていなくても構いません。

「この建物を残す価値があるのか」
「この土地をどう活用すればよいのか」
「事業に合った空間を、どうつくればよいのか」

そんな段階からご相談いただけます。

一つひとつの建築に、その人だけの理由がある。
その想いに向き合い、建築を考える。

梶浦博昭環境建築設計事務所では、建築相談カフェ(90分・無料)を行っています。

何を建てるかが決まる前でも、どうぞご相談ください。

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梶浦博昭環境建築設計事務所
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