「まちの美しさについて」1 ひとりごアート

「まちの美しさについて」1 ひとりごアート

「まちの美しさについて」1 ひとりごアート

 

先日、看板についてクライアントと話すことになり、まちの美しさとは?を考えるきっかけをいただいた。住まい・まちを整えるべき建設業やハウスメーカーの宣伝の大きな看板が、更にまちの景観を悪くしていることに、現状気づけていない企業がたくさんあることにビックリしています。まず、商業的な考えをほんの少しだけ緩めて、人としてまちの美しさについて考えることはとても重要と感じています。まちについて何回かに分けてひとりごと+アートをしてみます。

 

僕にとっての美しいまちは、22年前、新婚旅行で周遊したイタリアを思い出す。イタリアのまちは調和が保たれ、歴史の重なりを感じることができ、視覚的にとても美しい。道路に面する外壁が揃い、隣壁との隙間もなく一体となっている。その外壁が区画の境界となり建築物とまちのアウトラインとなる。都市計画である全体に対して、住まう場の部分が決められている。よって、「全体と部分」の関係により秩序が生まれ、まちが美しく見える。(日本の緑でつながったまちも美しいですよね)

 

道路は、地域の山で採掘する石が敷きならべてある。実用性で言えば、歩きにくく、車も凹凸で快適性は無くなるが、自然石を敷き詰めた道路は美しい。自然石であることで、それぞれが異なる表情をしている。太陽光も鈍く反射して、道路も自然環境の一部であることに気づかされる。

 

建築は、高層ビルが少なく、歴史のある建造物で構成されている。古い素材感のある外壁が美しい。新しくツルピカとした表面的な美しさとは異なる、深みのある美しさである。簡単にお金では買えない時を重ねた美しさが魅力を増す。

 

商業的なネオンやサイン、のぼりと呼ばれる宣伝の旗のような、美観を損なうものは無い。商業的な考えよりも、町を美しく保つという考えが勝っているのであろう。もちろん、自動販売機もほぼ無く、営業欲を纏った光も発しない、夜は、街灯とお店の雰囲気を醸し出す光だけで、豊かな表情となる。

 

特に世界遺産のまちフィレンツェでは町全体の色合いが統一され、屋根の色や壁の色、窓枠・扉の色まで徹底されている。統一感・秩序があり町全体が美術館や博物館のイメージである。市民の協力あってのまちの景観であるから、1人1人のまちを大切にする想いが本当に素晴らしく感じる。まちを愛する人が、バールや広場で会話を楽しむことで交流が盛んになり、積極的なコミュニケーションがとられる。異なる年代のコミュニケーションが生まれ人間関係が築かれる、高齢者になっても多くの人と楽しく会話ができる。まちで対話をすることで、まちが活気づき生き生きとした生活、美しい環境が生まれる。

 

インスタアカウント kajiuraarchitect

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にて新築工事・リノベーションの設計・監理の実績。

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