「森のマルシェ犬山」と移動茶室がウッドデザイン賞2016をダブル受賞

「森のマルシェ犬山」と移動茶室がウッドデザイン賞2016をダブル受賞

愛知 犬山市 「森のマルシェ 犬山」 が ウッドデザイン賞2016 を受賞しました

関係者の皆さん「おめでとうございます」「ありがとうございました」

「移動茶室」と「森のマルシェ 犬山」のダブル受賞で本当に嬉しく思ってます

2026年追記|10年前の二つの作品を、今振り返る

この文章を書いたのは2016年です。

当時は二つの作品が同時に評価された喜びを、短い文章でそのまま書いていました。

10年後の今、改めて振り返ると、「森のマルシェ犬山」と移動茶室は、用途も大きさもまったく違う建築です。

一方は、火災跡地に人の流れと滞在を取り戻す商業施設。

もう一方は、地域の木材や文化を小さな空間に凝縮し、場所を移動しながら文化を伝える茶室です。

しかし二つには、共通して考えていたことがあります。

その場所、その地域にあるものを読み直し、人が集まる理由へ変えること。

今考える「空間戦略」や「空間ブランディング」の原点の一つは、この頃の仕事にもあったのだと思います。

【建築事例】森のマルシェ犬山|火災跡地に人が集まる小さな街をつくる

【建築事例】移動茶室「MA CUBE」|人が集まる原点を再考する小さな建築

二つの建築に共通していたもの

森のマルシェ犬山では、建物を一つの大きな塊にせず、複数の小さな建築を離して配置しました。

その間に路地や余白が生まれ、人が歩き、立ち止まり、偶然出会う場所になります。

移動茶室では、2.5mという小さな立方体の中に、人と人、人と素材、人と文化の距離を凝縮しました。

スケールはまったく違います。

けれど、どちらも建物の「形」だけを考えていたわけではありません。

人と人の関係を、空間によってどうつくるか。

その問いは、現在までずっと続いています。

また、二つの作品では、地域の木材や文化を単なる素材として使うのではなく、その土地の物語を空間へ組み込むことも考えていました。

東濃檜を使うこと自体が目的なのではなく、その木がどこから来て、地域とどのようにつながっているのかまで建築の一部として考える。

この考え方は、現在の設計にも続いています。

蕎席「雅山」|東濃檜・庭・里山・食を一つの体験にした店舗設計

受賞より大切なのは、10年後にどう使われているか

受賞は、その時点の建築を評価していただいた大切な記録です。

しかし建築の価値は、賞を受けた瞬間に完成するものではありません。

森のマルシェ犬山は、その後も商業施設として時間を重ねてきました。

10年が経つと、設計時には見えなかったことも見えてきます。

何が残ったのか。何が変わったのか。そして、人が使い続ける場所には何が必要なのか。

その検証も、設計者の仕事の一部だと考えています。

森のマルシェ犬山|竣工10年後に振り返って分かったこと

2016年のダブル受賞から、2026年のダブル受賞へ

2016年、「森のマルシェ犬山」と移動茶室の二つの作品がウッドデザイン賞を受賞しました。

そして10年後の2026年、蕎席「雅山」と「森と川に咲く花」が、国際的なデザイン賞「MUSE Design Awards 2026」で、それぞれGold Winner、Silver Winnerを受賞しました。

10年間で建築の表現や考え方は変化しています。

それでも、

その土地にあるものを読み、人と場所の関係をつくり、その場所でしか生まれない価値を建築にする。

という根の部分は変わっていません。

賞を取ること自体が目的ではありません。

ただ、長い時間をかけて考えてきたことが、異なる時代、異なる作品で第三者から評価されたことは、設計を続けていく上で大切な確かめになっています。

MUSE Design Awards 2026 ダブル受賞について

梶浦博昭環境建築設計事務所では、店舗、オフィス、クリニック、宿泊施設、既存建築のリノベーションなど、用途や新築・改修を限定せず、その人、その事業、その場所にしかない価値を読み解くところから建築を考えています。

 

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