商品を並べるだけの場所ではなく、企業の考え方や商品の背景まで体験できる商業空間へ。既存建物を活かしながら、ショールームの役割そのものを再編集する リノベーション店ショールーム 企業と商品の価値を空間で伝える商業建築・ショールームリノベーション 岐阜・愛知・名古屋

  • 岐阜県各務原市

【岐阜県各務原市に計画した、東邦ガスグループのショールームです】
ショールームには、商品を見せる役割があります。しかし私は、それだけでは少し足りないと考えました。商品そのものだけではなく、なぜこの商品があるのか。企業は何を大切にしているのか。その背景にどんな価値があるのか。そこまで空間で伝えることができれば、ショールームは単なる展示場所ではなくなります。この計画では、ガスを「火」という人間に身近な存在まで遡って考え、木・土・紙・石という素材で空間を構成しました。商品を見せる場所から、企業や商品の背景を感じる商業建築へ。そこから、このリノベーションを考えています。
〖商業建築は、商品を置く「箱」ではない〗
店舗やショールームでは、商品そのものに目が向きます。どこに置くか。何点並べるか。どう照らすか。もちろん重要です。しかし商業建築ができることは、それだけではありません。入口から入った瞬間。商品へ近づくまで。説明を聞く場所。素材に触れる場所。人と話す時間。商品と出会うまでの体験全体を設計することができます。空間そのものが、商品の理解を助ける。そこに商業建築の役割があります。
〖「ガス」から「火」まで戻って考える〗
今回、ガスという商品をそのままデザインへ置き換えたわけではありません。もう少し根本まで戻りました。ガスは、火を生みます。火は、料理をする。暖を取る。人が集まる。暮らしを支える。という、人間の生活と長く関わってきた存在です。そこで、木。土。紙。石。という身体感覚に近い素材を使いました。商品の表面ではなく、その商品が人の生活とどう関係してきたのかを建築へ置き換える。それによって、空間に一本の理由を持たせています。
〖ショールームも、一つの商業建築として考える〗
ショールームは商品を販売する店舗とは少し違います。しかし、人を迎える。興味を持ってもらう。商品を理解してもらう。企業を知ってもらう。相談につなげる。という意味では、商業空間と共通する部分が多くあります。だから私は、ショールームも単なる展示施設ではなく、人と企業が出会う商業建築として考えます。この視点を持つと、展示台や商品数だけではなく、空間の印象。人の動き。滞在時間。素材。光。会話が生まれる場所。まで設計対象になります。
〖既存建物を使って、商業体験を更新する〗
既存店舗やショールームを改修するとき、建物そのものはまだ十分使える場合があります。古くなっているのは、内装。展示方法。動線。接客方法。あるいは、空間が担っている役割かもしれません。その場合、建て替えなくても、人をどう迎えるか。何を最初に見せるか。どこで立ち止まるか。どこで話すか。を組み直すことで、商業空間の体験は大きく変わります。既存建物を活かしながら、商業の仕組みを更新する。これもリノベーションの価値です。
〖商業建築では「記憶に残る理由」をつくる〗
今は、商品の情報だけならインターネットで得られます。価格。仕様。写真。動画。比較。その多くを来店前に知ることができます。だから実際の商業空間には、わざわざ行く意味が必要になります。素材に触れる。空間の大きさを感じる。人と話す。商品を実際に使ってみる。その会社の考え方を感じる。こうした身体的な体験は、画面だけでは伝わりません。商業建築には、情報ではなく、記憶をつくる役割があります。
〖店舗にも、同じ考え方が使える〗
これはショールームだけではありません。飲食店なら、料理を食べる前から体験は始まっています。物販店なら、商品を手に取る前から、そのブランドの印象は生まれています。サロンなら、施術を受ける前に、安心感や期待感がつくられます。商業建築では、商品・サービス・空間を別々に考えない。その事業が大切にしていることを、空間まで含めて一つの体験にする。既存建物のリノベーションでも、その考え方は変わりません。
〖既存商業建築には、まだ使えるものがある〗
古い店舗やショールームを見ると、すぐに「全部新しくした方がいい」と思うことがあります。しかし、入口の位置。天井高さ。構造。奥行き。人が集まりやすい場所。街との関係。など、すでに商業空間として使える資源が残っていることがあります。そこを活かしながら、現在の商品。現在の顧客。現在の接客方法。へ合わせ直す。新築へ近づけるのではなく、今ある建物を次の商業へつなぐ。これが既存商業建築を活用する考え方です。
〖商業建築は、企業の考え方を見えるものにする〗
企業が大切にしていることは、言葉だけでは伝わりにくいものです。安心。品質。自然。技術。地域性。人との距離。それらを、素材。光。動線。空間の大きさ。人の居場所。へ置き換えることができます。今回のショールームでは、「ガス」という商品から「火」という人間との関係へ遡り、素材によって空間へ表現しました。企業の考え方を、身体で感じられるものへ変える。これも商業建築にできることです。
〖既存建物の役割を、次の商業へ書き換える〗
商業施設は、商品やサービスが変われば求められる空間も変わります。以前は商品を並べることが中心だった。今は相談や体験が重要になった。以前は販売する場所だった。今は企業を知ってもらう場所になった。建物そのものはまだ使えるのに、中で求められる役割だけが変わっている。そんな既存商業建築は少なくありません。梶浦博昭環境建築設計事務所では、既存店舗やショールームを見るとき、「どこを新しくするか」だけではなく、この場所で、これから何を伝えるべきなのか」から考えます。ショールーム。店舗。飲食店。サロン。企業展示施設。商業建築には、それぞれ異なる目的があります。しかし共通しているのは、人と商品、人と企業、人とサービスの関係をつくる場所だということです。既存建物を活かしながら、その関係をもう一度設計する。それが、このショールームから考える商業建築のリノベーションです。

リノベーション店ショールーム 企業と商品の価値を空間で伝える商業建築・ショールームリノベーション 岐阜・愛知・名古屋

【岐阜県各務原市に計画した、東邦ガスグループのショールームです】
ショールームには、商品を見せる役割があります。しかし私は、それだけでは少し足りないと考えました。商品そのものだけではなく、なぜこの商品があるのか。企業は何を大切にしているのか。その背景にどんな価値があるのか。そこまで空間で伝えることができれば、ショールームは単なる展示場所ではなくなります。この計画では、ガスを「火」という人間に身近な存在まで遡って考え、木・土・紙・石という素材で空間を構成しました。商品を見せる場所から、企業や商品の背景を感じる商業建築へ。そこから、このリノベーションを考えています。
〖商業建築は、商品を置く「箱」ではない〗
店舗やショールームでは、商品そのものに目が向きます。どこに置くか。何点並べるか。どう照らすか。もちろん重要です。しかし商業建築ができることは、それだけではありません。入口から入った瞬間。商品へ近づくまで。説明を聞く場所。素材に触れる場所。人と話す時間。商品と出会うまでの体験全体を設計することができます。空間そのものが、商品の理解を助ける。そこに商業建築の役割があります。
〖「ガス」から「火」まで戻って考える〗
今回、ガスという商品をそのままデザインへ置き換えたわけではありません。もう少し根本まで戻りました。ガスは、火を生みます。火は、料理をする。暖を取る。人が集まる。暮らしを支える。という、人間の生活と長く関わってきた存在です。そこで、木。土。紙。石。という身体感覚に近い素材を使いました。商品の表面ではなく、その商品が人の生活とどう関係してきたのかを建築へ置き換える。それによって、空間に一本の理由を持たせています。
〖ショールームも、一つの商業建築として考える〗
ショールームは商品を販売する店舗とは少し違います。しかし、人を迎える。興味を持ってもらう。商品を理解してもらう。企業を知ってもらう。相談につなげる。という意味では、商業空間と共通する部分が多くあります。だから私は、ショールームも単なる展示施設ではなく、人と企業が出会う商業建築として考えます。この視点を持つと、展示台や商品数だけではなく、空間の印象。人の動き。滞在時間。素材。光。会話が生まれる場所。まで設計対象になります。
〖既存建物を使って、商業体験を更新する〗
既存店舗やショールームを改修するとき、建物そのものはまだ十分使える場合があります。古くなっているのは、内装。展示方法。動線。接客方法。あるいは、空間が担っている役割かもしれません。その場合、建て替えなくても、人をどう迎えるか。何を最初に見せるか。どこで立ち止まるか。どこで話すか。を組み直すことで、商業空間の体験は大きく変わります。既存建物を活かしながら、商業の仕組みを更新する。これもリノベーションの価値です。
〖商業建築では「記憶に残る理由」をつくる〗
今は、商品の情報だけならインターネットで得られます。価格。仕様。写真。動画。比較。その多くを来店前に知ることができます。だから実際の商業空間には、わざわざ行く意味が必要になります。素材に触れる。空間の大きさを感じる。人と話す。商品を実際に使ってみる。その会社の考え方を感じる。こうした身体的な体験は、画面だけでは伝わりません。商業建築には、情報ではなく、記憶をつくる役割があります。
〖店舗にも、同じ考え方が使える〗
これはショールームだけではありません。飲食店なら、料理を食べる前から体験は始まっています。物販店なら、商品を手に取る前から、そのブランドの印象は生まれています。サロンなら、施術を受ける前に、安心感や期待感がつくられます。商業建築では、商品・サービス・空間を別々に考えない。その事業が大切にしていることを、空間まで含めて一つの体験にする。既存建物のリノベーションでも、その考え方は変わりません。
〖既存商業建築には、まだ使えるものがある〗
古い店舗やショールームを見ると、すぐに「全部新しくした方がいい」と思うことがあります。しかし、入口の位置。天井高さ。構造。奥行き。人が集まりやすい場所。街との関係。など、すでに商業空間として使える資源が残っていることがあります。そこを活かしながら、現在の商品。現在の顧客。現在の接客方法。へ合わせ直す。新築へ近づけるのではなく、今ある建物を次の商業へつなぐ。これが既存商業建築を活用する考え方です。
〖商業建築は、企業の考え方を見えるものにする〗
企業が大切にしていることは、言葉だけでは伝わりにくいものです。安心。品質。自然。技術。地域性。人との距離。それらを、素材。光。動線。空間の大きさ。人の居場所。へ置き換えることができます。今回のショールームでは、「ガス」という商品から「火」という人間との関係へ遡り、素材によって空間へ表現しました。企業の考え方を、身体で感じられるものへ変える。これも商業建築にできることです。
〖既存建物の役割を、次の商業へ書き換える〗
商業施設は、商品やサービスが変われば求められる空間も変わります。以前は商品を並べることが中心だった。今は相談や体験が重要になった。以前は販売する場所だった。今は企業を知ってもらう場所になった。建物そのものはまだ使えるのに、中で求められる役割だけが変わっている。そんな既存商業建築は少なくありません。梶浦博昭環境建築設計事務所では、既存店舗やショールームを見るとき、「どこを新しくするか」だけではなく、この場所で、これから何を伝えるべきなのか」から考えます。ショールーム。店舗。飲食店。サロン。企業展示施設。商業建築には、それぞれ異なる目的があります。しかし共通しているのは、人と商品、人と企業、人とサービスの関係をつくる場所だということです。既存建物を活かしながら、その関係をもう一度設計する。それが、このショールームから考える商業建築のリノベーションです。

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