【使われていない場所に、まだ可能性はないだろうか】
この住宅には、ほとんど使われなくなった外納戸がありました。収納として残すこともできます。撤去することもできます。しかし私は、「ここを、人が過ごす場所に変えられないか」と考えました。家全体を大きく変えるのではなく、使われていない小さな場所を見直す。そこから、このリノベーションが始まりました。
【「閉じる」と「開く」を同時につくる】
インナーテラスでは、外からの視線は木塀でやわらかく遮っています。一方で、光。風。緑。季節の変化。は、できるだけ内部へ取り込みました。完全に閉じれば落ち着くけれど、外を感じられない。すべて開けば気持ちはいいけれど、視線が気になる。そこで、守られているのに、外を感じられる。その間の状態をつくりました。
【中庭は、眺めるだけの場所ではない】
庭というと、室内から眺めるものになりがちです。このインナーテラスでは、実際に人がそこへ出て、過ごせる場所にしました。朝、コーヒーを飲む。昼、少し仕事をする。夕方、誰かと話す。一人で静かに過ごす。使い方を一つに決めていません。用途をつくるのではなく、過ごせる時間をつくる。それが、この場所の役割です。
【小さな改修でも、家全体の感じ方・生活は変わる】
リノベーションというと、キッチンを変える。水回りを新しくする。間取りを大きく変える。といった工事を想像しがちです。しかし、家の中には、使われていない場所。暗い場所。通り過ぎるだけの場所。が残っていることがあります。そこを少し読み替えるだけで、家の中で過ごす時間そのものが変わることがあります。大きく変えることと、暮らしが大きく変わることは、同じではありません。
【暮らしの中に、余白をつくる】
便利な住宅ほど、一つひとつの場所に役割が決められています。リビング。ダイニング。寝室。収納。でも、人には「何をする場所」と決まっていないところも必要です。少し座る。外を見る。誰かと話す。何もしない。このインナーテラスでは、そうした暮らしの余白をつくりました。
【建て替える前に、今ある家をもう一度見る】
古い住宅や空き家を見ていると、「もう使えない」「ここは不要」と思える場所があります。しかし、その場所そのものが悪いのではなく、役割が今の暮らしに合っていないだけかもしれません。この住宅では、外納戸だった場所を、人と自然をつなぐインナーテラスへ変えました。既存住宅を壊す前に、何が残っているのか。どこが使われていないのか。そこに新しい役割を与えられないか。そこから考えることも、梶浦博昭環境建築設計事務所が考える住宅リノベーション・中庭設計・空間戦略です。
名古屋・愛知県・岐阜県・三重県で、住宅リノベーション・空き家再生・中庭づくりをお考えでしたら、大規模な改修を決める前の段階からご相談ください。暮らしを変える答えは、もう家の中に残っているかもしれません。
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