空間が語りかけ、記憶に残る体験を生む100坪料理店。海外中国からみた日本らしさの表現  張家港 日本料理「豊月亭」

  • 中華人民共和国  張家港市

長江の穏やかな流れに寄り添う街、張家港。
その中心開発地区に誕生した、日本料理店。360㎡の空間に、1階はエントランスホールと生簀、2階には客席と厨房を配し、料理と空間が響き合う上質な時間を演出します。

クライアントが求めたのは、日本的なカウンター席、小上がり席、ダイニング席。
それぞれの場で異なる時間の質が生まれるよう、「雪月花」を空間構成のコンセプトに据えました。

カウンター席には、静けさと緊張感が交差する「雪」の気配を。
小上がり席は、格式と余裕をまとった「花」の世界。
そして、全体を緩やかに繋ぐダイニング席は、包容力と広がりを感じさせる「月」の空間として設えました。

「雪月花」は、日本文化に根差した自然美の象徴でありながら、その語源は唐代の詩人・白居易の詩「雪月花時最憶君」に遡ります。
日本らしいとされる美意識が、実は中国文化の影響を受けて育まれたことに着目し、日中の感性が交わるこの場所にふさわしい思想として再解釈しました。

空間とは、ただの背景ではなく、文化と思考を映し出す“舞台”。
この店舗は、料理の味わいを引き立てるとともに、空間が語りかけ、記憶に残る体験を提供する、「空間ブランディング」の結晶です。

張家港 日本料理「豊月亭」

長江の穏やかな流れに寄り添う街、張家港。
その中心開発地区に誕生した、日本料理店。360㎡の空間に、1階はエントランスホールと生簀、2階には客席と厨房を配し、料理と空間が響き合う上質な時間を演出します。

クライアントが求めたのは、日本的なカウンター席、小上がり席、ダイニング席。
それぞれの場で異なる時間の質が生まれるよう、「雪月花」を空間構成のコンセプトに据えました。

カウンター席には、静けさと緊張感が交差する「雪」の気配を。
小上がり席は、格式と余裕をまとった「花」の世界。
そして、全体を緩やかに繋ぐダイニング席は、包容力と広がりを感じさせる「月」の空間として設えました。

「雪月花」は、日本文化に根差した自然美の象徴でありながら、その語源は唐代の詩人・白居易の詩「雪月花時最憶君」に遡ります。
日本らしいとされる美意識が、実は中国文化の影響を受けて育まれたことに着目し、日中の感性が交わるこの場所にふさわしい思想として再解釈しました。

空間とは、ただの背景ではなく、文化と思考を映し出す“舞台”。
この店舗は、料理の味わいを引き立てるとともに、空間が語りかけ、記憶に残る体験を提供する、「空間ブランディング」の結晶です。

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