【田園の開放感は生かしたい。でも、強い風から暮らしを守りたい】
愛知県あま市、田園が広がる場所に計画した「廻遊の家」。周囲に建物が少ないため、遠くまで視線が抜ける開放的な敷地です。一方で、遮るものがないため、強い風を直接受ける場所でもありました。景色が良いからといって、すべてを外へ開けば暮らしやすくなるとは限りません。そこで廻遊の家では、建物の中央をくり抜くように中庭を設け、外部の厳しい風から暮らしを守りながら、自然を室内へ取り込むことを考えました。
【中庭のある家・コートハウスという選択】
建物の中心に中庭を設け、その周囲に居室を配置しています。外周へ大きく開くのではなく、まず中庭へ向かって開くコートハウスです。建物そのものが風を受け止め、その内側に穏やかな外部空間をつくる。中庭を設けることで、光を取り込む。季節の変化を感じる。外の気配を室内へ届ける。家族の存在を中庭越しに感じる。という複数の役割を持たせています。
【中庭を囲む回遊動線】
中庭の周囲には、家の中をぐるりと巡ることのできる回遊動線をつくりました。一つの廊下で部屋をつなぐのではなく、中庭を中心に複数の方向へ移動できます。歩く場所によって中庭の見え方が変わり、別の部屋にいる家族の気配も感じることができます。中庭が単なる「外の庭」ではなく、暮らしの中心にある一つの部屋のような存在になる。同時に、室内も中庭へ連続することで、内と外の境界がやわらかく感じられる住まいとしました。
【中庭越しに、家族の気配を感じる】
同じ部屋にいなくても、中庭を挟んで別の場所にいる家族の姿や気配が分かる。廻遊の家では、中庭が室内と室内の間にあることで、家族の居場所をゆるやかにつないでいます。完全に一体化するのではなく、それぞれの場所を持ちながら関係が続く。中庭は、光や風を取り込むだけでなく、家族の距離を整える場所にもなっています。
【自然を遮断するのではなく、穏やかに取り込む】
この土地には、強い風という厳しい面があります。しかし同時に、広い空。田園の景色。季節の変化。光。という魅力があります。自然から完全に閉じるのではなく、厳しい部分から暮らしを守りながら、心地よい部分は建築へ取り込む。中庭は、そのための緩衝帯でもあります。自然をそのまま受け入れるのでも、完全に遮断するのでもなく、建築によって暮らしに合う関係へ整えています。
【2階からは、田園の眺望を楽しむ】
1階では中庭へ視線を向け、落ち着いた暮らしをつくる。2階へ上がると、周囲に広がる田園へ視線が抜けます。低い位置では中庭によって守られ、高い位置では敷地本来の眺望を楽しむ。高さによって自然との関係を変えることで、この場所だから生まれる住まいをつくりました。
【中庭のある家で、自然から守りながら自然と暮らす】
自然豊かな土地だから、大きな窓をつくればよいとは限りません。風。視線。日差し。周囲の景色。敷地には、心地よい面と厳しい面の両方があります。廻遊の家では、建物の中央に中庭をつくる。中庭を囲むコートハウスとする。その周囲に回遊動線をつくる。1階では守られた中庭へ開く。2階では田園の眺望へ開く。という構成によって、自然から暮らしを守りながら、自然とつながる住まいをつくりました。
梶浦博昭環境建築設計事務所では、あま・名古屋・愛知・岐阜・三重で、中庭のある家、コートハウス、回遊動線のある家、敷地の自然環境を生かした注文住宅を設計しています。
「中庭のある家を建てたい」「コートハウスを検討している」「回遊できる間取りにしたい」「風の強い土地でも快適に暮らしたい」「田園や自然を生かした住宅にしたい」など、土地や間取りが決まる前の段階からご相談ください。
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