光がつなぐ、もうひとつの“まち”のような住まい。
共に暮らし、個を尊重する、新しい住まいのかたち。
住宅街の一角。
この土地に長年暮らすご家族は、
ご近所との交流を大切にし、子ども同士、親同士が自然と集う
開かれた住まいを望まれました。
私たちは、コミュニティの場とプライベート空間を視覚的に分けながら、心地よくつながる構成を考えました。
平面・断面ともに、個室を独立したボリュームとしてとらえ、
その“隙間”に、共有の空間が自然に入り込むように設計。
かつての縁側や路地のように、ふと立ち話が生まれる「暮らしの余白」を空間に忍ばせました。
その中心となるコミュニティスペースは、すべてが吹抜け。
北陸の曇天が続く冬でも、南からの光が奥深くまで届くよう、
大きな窓からやわらかな自然光が、家全体を優しく包み込みます。
光あふれるオープンな空間と、落ち着いたプライベート空間が隣り合い、
扉ひとつで、互いに行き来できる距離感。
家の中にいながら、小さな“まち”に暮らすような感覚が、
家族の気配を感じながらも、それぞれの自立心を育みます。
家族、地域、そして個の時間。
この住まいは、それらを対立させるのではなく、
静かに重ね、心地よく響き合わせるための舞台としてデザインされています。
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